・定年退職
60歳で定年退職した時、会う人とはほとんどこんな会話になりました
「毎日が休みですね」
「いつから働き始めるの?」
「働かないとボケるよ」
「ハハ、そうですね」と答えながら、心のなかで「働かないことは悪いことかね?」と思っています
誰かに求められて働くのはすごく納得感があるのですが、「お金のため」「周りがそうだから」「他にやることがないから」という理由では働きたくないと感じていました
・業務委託
定年まで働いた会社から再度働かないかとお誘いがありました
実際一年間「働かない」をやってみて、やっぱりどこか時間を無駄に浪費している感はありました
時間があり過ぎると逆にやりたいことをしない傾向はあります
今の自分を求められているという点と業務委託(準委任)を認めてもらうことで決めました
・業務委託満了
業務委託開始から約2年半経った今日、無事契約満了(私が望んだ通り)
前回60歳定年で退職した時と今回は大きな感覚の違いがありました
前回は社員として勤め上げ、会社・同僚への感謝と自分に対して「お疲れ様」という気持ちがほとんどでした
今回は、業務委託という社員ではない立場で仕事をした時、会社や同僚を客観的に捉えることが出来るようになりました
業務委託では、委託先(私)と委託元(会社)は対等な関係です
だからこそ私は明確な成果を出さなければなりません
明確な成果とは、「部員の成長」と「十年後の〇〇部」と定めました
社員であれば会社全体に貢献することが求められますが、今回はその部分は積極的にやらないことにしました
上記の成果を優先したのです
その結果、逆に私は部内だけでなくその他の同僚も客観的に注意深く見ることができ、皆の成長、そして組織としての成長を感じることができました
自分では自分の成長を感じることが難しいので、「別れの挨拶」でこのことを伝えてもピンとこなかったかもしれませんが
・これから「働く?働かない?」
「立ち止まらず前に進み続ける」ことがポジティブ、建設的という一般通念(常識)だとしても、「一度立ち止まって後ろ(過去)を振り返る」ことは絶対必要だと思います
自分がこれまで何をやってきたかを認めること
人は過去を振り返ると悪いことばかり思い出しますが、良い悪いは別にして何をやってきたかを振り返ると自分が何者かわかる気がします
会社勤めをしていると仕事のことばかり思い出すかもしれませんが、家族と一緒にやったことや一人で没頭した趣味のことなどプライベートの方が自分という人間を表すと思います
例えば私は、読書を通して様々な考え方やコミュニケーションの仕方などを知り実践したり、全くの素人なのに妻と一緒にカフェを開くという冒険に飛び込みました
カフェは赤字とコロナの影響で閉店しましたが、今でも無謀な挑戦ができたと肯定的に捉えています
「働かない」という選択をして、一度立ち止まって後ろ(過去)を振り返ったら、もう一度「働く」=仕事だけではなく、活動すれば良いと思います
「働」は、人(亻)が動くですから仕事でなくても良いんです、趣味やボランティアでも動くことがまた自分に何かを与えると思います
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