一歩踏み出すのも勇気いるよね

価値観と戦略

夫

和田秀樹というお医者さんが書いた本を読んで感じたんやけど、

シニアになったら『新しいことにチャレンジする』って難しくない? 

妻

そう? 私は色々チャレンジしたいことあるけど

夫

そのうちどれだけチャレンジした? 

「チャレンジしよう」「行動しよう」そして「一歩踏み出そう」

これらはこれまで読んだビジネス書や自己啓発本によく出てくるワード

成功者や評論家の記事や雑誌の特集なんかでも似たような言葉が必ず出てくる

だけど「一歩踏み出す」のは、すごく難しい

これらの言葉は若者に向けた言葉と思われがちだが、最近はシニア向けのメディアでもよく目にするようになった

若者に向けた場合はある程度成功した人が、若い頃は失敗したけどこんな努力をしたから成功したという上から目線の立場(本人は良かれと思って)で言っているように思う

ではシニア向けに言われるのはどんな場合かと言うと、

・仕事を辞めて何もしなくなったら、ボケるよ

・せっかく時間の余裕が出来たのだから、何もしないと勿体ない

・体や頭を動かさないと老化が進んで、健康で長生きできないよ

そんなことはどうでも良い、余計なお世話だ

ボケるかボケないかの確率は、二分の一

メディアが喧伝するボケ予防法や食事を続けてもボケる人はボケるし、ボケる前に健康を害したり、事故で体が不自由になる人もいる

ボケないために無理やりやりたくない何かをやるより、やりたいこと探しで動き回っている方がまだマシ

「一歩踏み出す」ことが難しいのには理由がある

「一歩踏み出す」「チャレンジ」は新しいこと・自分が知らないことに挑戦する意味合いが強いと思う

年金をもらえるようになった世代をシニアと呼ぶとすると、シニアはこれまでの人生で多くの経験があり、色んな知識を持っている

そんなシニアが経験したことがないこと、知らないことに挑戦するとしたら、その対象はかなりレアなものだろう

例えば旅行にチャレンジするという目標を掲げたら、ほとんどの人は国内旅行は経験しているので海外旅行、それもあまり観光では行かない国に行って初めてチャレンジと言えるかもしれない

これは極端な例だが、実はその他のちょっとしたことでも自分が経験したことがないことはリスクを感じる

今まで経験したことは、舗装された道を歩くようなもの

つまり安心して、足を進められる

あっても少しの段差くらいでよく見ていれば転ぶことはない

しかし本当に初めての経験はどうだろう

類似の経験さえしたことがない行動は、目隠しされて一歩を踏み出す行為に似ていると思う

言葉も通じない、日本にはない病気にかかるかもしれない僻地の国へ旅行するのは誰にも不安がのしかかる

これと同じことが「新しい趣味を始めたら? 」「外に出てなにかやったら? 」に起こる

「新しい趣味? 」って、何をしたら良いんだ?

「外に出てなにかやったら? 」って、どこに行けば良いんだ?

経験がなければこれらのちょっとしたことでも、目隠しされて一歩を踏み出すのと同じ不安を感じてしまう

本人も周りの人もそんなことないと思うかもしれないが、無意識で不安を感じ行動に移す妨げになっている

そして大体ありそうな言い訳を見つけて、先延ばしにしてしまう

「一歩踏み出せない」のは、大なり小なりの不安があるから

無意識の不安を取り除くのは、至難の業

だから正直不安を取り除くことは諦めた方が良い

不安は次々と湧いて出てくるものだから

でもやっぱり「一歩踏み出してほしい」

じゃあ、どうしたら「一歩踏み出せるか? 」

すごく単純で難しいことを言うと

「勇気を出すこと」

個人的には初めて一人で自転車を乗るときと同じくらいの勇気を出す

子供の時(小学三年生頃)なかなか自転車に一人で乗れず恥ずかしい思いをしていたが、勇気を出して坂道を降りたら乗れるようになった

たぶん下り坂で強制的自転車が走り、降りられない状況になったからだろう

あのときどれだけの勇気を振り絞ったか今でも覚えている

自転車じゃなくても人生の中で「これは勇気出したよね」という経験が誰にもあるはず

それと同じくらいの勇気を出せば、大体のことは始められる

そんなの記憶にない、そこまでしてやる気はないという人はここで読むのを終了した方が良い、役に立たないので

なぜ、ブログを始めようと思ったのか

ブログを始めたのは定年退職の2週間前、わずかで良いので定年後の副収入稼ぎにならないかと思って始めた

始める前2〜3ヶ月は、ブログの始め方や書き方の本を何冊か読んで勉強した

それらの本には「自分の思いを発信しましょう」「自分の経験を伝えましょう」とか書いてあったが、正直そんな気持ちはなかった

ちょこちょこっと適当な記事を書いて、ある程度の本数の記事を書いたら広告で稼げないかと安直に考えていた

しかしいざ始めてみたら、ブログを書くことは「面白いし、楽しい」

ブログはただの日記とは違って他の人に読んでもらうことを前提にしているので、間違ったことは書きたくないし、少しは面白いと思ってもらいたい

ためになることは書けないがクスッと笑えるようなことなら書きたいと思っている

特に「ショートショート」という短編小説を書くようになって、毎日24時間ネタ探しのアンテナを立てているので、なんだか作家気分でいられる

ちょっとした夫婦の会話や趣味のゴルフでの出来事に「これネタになるかも? 」と閃いたときは、結構一人で興奮できる

始める動機は「不純」が良い

と思う、稼ぎたいやモテたいという不純な動機が一番強い

「ブログを書くのは簡単じゃない? 、全然チャレンジじゃないよ」と思った方は実際にやってみてほしい

書くのは小学校の作文や感想文で体験済み、でもそれを公開してみんなに読んでもらおうと思うと初めての体験ばかり

・ブログを公開するサイトを決めて

・そのサイトと契約(有料の場合は利用料を支払う)

・ブログ専用のアプリがあるのでその使い方(作成や投稿など)を覚える

・書いてはいけないことややってはいけないことなどのルールを覚える

やる前は知らないことばかり、「本当にこれで正しいのか? 」と悩むことも多かった

しかしやり始めたら前に進むことが出来たのは、

動機は「不純」だが「子供の頃の一人で自転車に乗れた」ときの勇気を出せたから

動機(思い)<根拠のない勇気

動機の強さよりこれまで経験した「勇気を出す」のほうが前に進める原動力になる

動機は何かを始めるエネルギーになるが、最後の最後は「勇気」が必要になる

残念ながら、どんな場面でもそれしかないと思う

一旦深呼吸して「子供の頃の一人で自転車に乗れた」ときの状況を思い出してから、

「一歩を踏み出す」

一人で始めない、お試しあり、不安を減らす

「一歩踏み出す」勇気を文章すると大仰になるが、実際はそんなに大したことはない

もっと気楽になれる方法がある

・一人で始めない

・お試しあり

・不安を減らす

思い込みの激しい人は「一歩踏み出す」という行為を自分一人でやるから意味がある、誰かに頼ったら恥ずかしいと思い込んでしまうかもしれない

例えば海外旅行に行きたい人は何も一人で行かなくても親しい友人を誘ってパック旅行に申し込めば良い、一人で飛行機の手配やホテルの宿泊予約をする必要はない

海外旅行に行ったという事実は一人で行ってもパック旅行で行っても変わらないのだから

一つ目の「一人で始めない」はそういう意味で思いっきりハードルを下げてくれる

二つ目の「お試しあり」は始めたら最初に決めた道をまっすぐ進まなければいけないと余計なプレッシャーを自分自身に掛けてしまうような人の場合

本当は登山を楽しみたいのにいきなり富士山登頂や日本アルプス縦断などの高い目標を掲げて準備しても途中で登山の楽しさを感じる前に諦めてしまうだろう

最初は近くの低山にハイキング気分で行って自分が登山に合うのかどうか試したほうが良いに決まっている

合わなければあっさり止めて他のことに移った方が良い、進む道は無数にあるのに一本だけにこだわって失敗するのは勿体ない

三つ目の「不安を減らす」はシニアだからこそできる方法かもしれない

これまで色んな経験をしてある程度の人脈もある

何かを始めようとしたときその道に詳しい人を知っていたり、関連の情報はあそこで得られるかもと思いついたりする

例えばマージャンを始めたいと思うけど近くにある雀荘は雰囲気が暗そうで入りにくい、そんな時友達の知り合いにマージャンに詳しい人がいてその人に聞いてもらうと、

始めるなら「健康マージャン」を始めると良いと教えてもらえる

「健康マージャン」はお金を賭けない、酒を飲まない、タバコを吸わないのクリーンなマージャンなので初心者にはちょうど良い

福岡市に「健康マージャン」をやっているお店があるよと教えてくれる

こんな風にある程度事前に不安を減らせるなら、「一歩踏み出す」勇気も出しやすくなる

「健康マージャン」については以前投稿したショートショート「シロートに負けても笑顔のプロ!?」もあります

一歩目は「すり足」で

なぜここまで「一歩踏み出す」ことにこだわるかと言うと、余生を過ごす高齢者へ「なにか後悔していることがありますか? 」という調査をしたところ、

1.勉強し続けなかったこと

2.やりたいことに挑戦しなかったこと

3.周りの目を気にし過ぎたこと

が上位を占めたという結果があるから

特に2と3は「一歩踏み出す」勇気があれば後悔しなかったことかもしれない

どんな人生を送っても後悔することは残るだろうが、何に後悔したくないかと考えると

2.やりたいことに挑戦しなかったこと

3.周りの目を気にし過ぎたこと

は絶対に残したくないと思う

だけど「一歩踏み出す」のは無鉄砲に大股で踏み出す必要はない

肉体と同じでシニアは若い人のように転んで怪我をしてもすぐ回復とはならない

精神的にも時間的にも転んでしまうと回復不可能な事態になってしまうかもしれない

だからこそ「一歩目はすり足」で慎重に進むのが良い

ほとんどのシニアは経験や知識があり、暇もあるのだから

趣味に必要だからといきなり高額な道具を揃えたり、わざわざ長期間の旅行日程を組む必要もない

下調べに時間を掛けたり体験者の感想を聞いたりして、自分自身と答え合わせをしながら進むのがベスト

人生というドラマにリハーサルはない

が、準備自体が楽しいドラマだったりする

妻

色々書いたけど、結局は一歩踏み出す勇気が必要ってことね

夫

そう、子どもの時に発揮したような理屈抜きの勇気やね

妻

じゃ、家でブログばっかり書いてないでなにか始めたら? 

夫

うん、次のショートショート書き終わったら始めよっかな

妻

勇気出せよ〜

コメント

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