今回紹介する本は、ドラッカー流マネジメントに興味はあるがまだイメージが湧かない人に対する処方箋です
タイトル:「ゴルフで覚えるドラッカー」
著者:飯田利男
出版:ゴルフダイジェスト社
おすすめポイント:還暦近くのサラリーマンがビジネスで習得したドラッカー流マネジメントを使って、ビジネスとは全く違うジャンルのゴルフの上達に活かした経験を伝えています
ゴルフを事例として使っていますが、本質はドラッカー流フィードバック術の紹介です
対象者
著者がドラッカー流マネジメントをゴルフに活かして上達するというユニークなスタイルを取っているため、ゴルフを少しでも経験しているか、知識としてある程度知っている人が対象になります
しかし実際はドラッカー流フィードバック術を難解なビジネス書ではなく、スポーツという分かりやすい例えで習得したいと思う人も対象です
症状
まずゴルフの上手下手の基準として、スコア(成績)が100以下は平均以上に上手な人、一方100以上は下手な人と考えられます
ゴルフを始めて30年以上もスコア110前後だった人は、ビジネスで言うと社会人になって上司や先輩から色んな教えやアドバイスをもらったけど今ひとつ成績が向上しない状態です
自分自身の目標・課題を明確に把握できずに言われるがままに覚え、試している受け身な姿勢のままです
また自分自身の特性を客観的に掴めず、現在地と進むべき道がはっきりしてない状態です
頭で理解していても、体が連動していない状態でどんなに知識があっても体を動かして実際やってみないと本番で使えるように調整できない症状です
効能
ゴルフの経験者はこの本をビジネス書ではなく、レッスン本と捉えるかもしれません
それくらい「なるほど!」と分かりやすく書かれています
課題設定や目標管理、そして上達には欠かせないフィードバックを分かりやすく、そして試してみたくなります
著者が実際に使用したセルフチェックリストやフィードバック手帳は、項目を変えればそのままビジネスで使えます
その中で自分の課題を見つけ出し、自分なりの気付きを記録し、改善に活かすことはドラッカー流マネジメントの真髄です
副作用
ゴルフにドラッカー流マネジメントを適用したらどうなるかというこの企画が有ってから、著者は相当真剣にゴルフに向き合っています
それまでのスコア110前後の時とは違って、半年間の練習はかなりの頻度で行っています
なのでドラッカー流マネジメントの効果の前に十分な練習量があるということを知っておくべきでしょう
ゴルフにしてもビジネスにしても、実践の機会を増やすことが「成長」には不可欠であることを忘れてはいけません
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