文系だからを言い訳にして数字嫌いを正当化する人向けの処方箋

本が処方箋

今回紹介する本は、「自分は文系だから、数字が苦手で」とはじめから数字やお金が関係する仕事を拒否し、仕事の幅を広げられない症状の人に対する処方箋です

タイトル:「東大の先生!文系の私に超わかりやすく数学を教えてください!」

著者:西成活裕

出版:かんき出版

おすすめポイント:東大の先生が文系の聞き手に中学数学の中でも特に必要だと思われる分野だけをわかりやすく説明しています

対象者

中学で数学がわからなくなり、自分は文系だなと早々に判断しそれ以後数学や数字に興味がなくなり社会人になっても逃げ回っている人が対象です

もしくは仕事上数字や金額を使っているが、イマイチ理解せず済ませている人も対象です

症状

元々は数学が得意だった人も接する機会が減ると数学や数字に対して苦手意識が出てきます

それが学生時代から、「自分は文系だから」と理系の学問から遠ざかり苦手意識を大きくしたまま社会人になり、仕事で必要だからと数字やお金に関わっても苦手意識は残ったままで改善しません

このような対象者は、数学以前の基本的なことさえ理解できていません

例えば、生産性を計測するようなデータを見ても何が分母で何が分子なのかさえ考えようとしないのです

このような人が作った資料はすぐに分かります

表やグラフにデータの「単位」が書いてない場合が非常に多いのです

売上高を比較したグラフでは、単位が円なのか万円なのかわからない、期間が1ヶ月か1年間かわからないなどです

効能

数学はテストで良い点数を取るために勉強するのではないことがよくわかります

数学をなんのために勉強するのか?

仕事や生活に役立つ「思考体力」をつけるためです

文系の人でも論理的思考は持っています、ただ数学が得意な人はその論理的思考の階段が多いのです

学校の問題は先生が作ってくれますが、仕事や生活の問題(課題)は自分で見つけ、作り、回答するものです

これを可能にするのが、数学で培う「思考体力」だということを教えてくれます

副作用

この本は中学数学を「代数」「解析」「幾何」の3つに絞ってわかりやすく教えてくれます

当然内容的には二次方程式やグラフ、ピタゴラスの定理が出てくるので真剣に読まないとわからなくなってしまいます

中学時代途中で数学がわからなくなった身としては、「あっ、ここで躓いたのか?」と確認できる気がします

過去の有名数学者のエピソードなどが途中で織り込まれていて、読みやすいですがサラッと読み進めてしまうと本来の目的の「思考体力」をつけることが出来ないまま終わってしまいます

出来るなら単元ごとに今の仕事にこれをどう使うかを考えながら読み進めていく必要があります

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